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伊藤 精; 白石 明美; 村上 博幸
JAERI-Tech 2001-048, 20 Pages, 2001/07
日本原子力研究所は、放射線業務従事者の被ばく線量を測定するための個人線量計として、原研創立以来使用してきたフィルムバッジに替えて、蛍光ガラス線量計を使用することとし、平成12年度より導入した。蛍光ガラス線量計の使用開始に先がけて、同線量計による測定評価の信頼性を確認するために、個人線量計としての基本的特性、即ち、線量直線性、エネルギー特性、方向特性、異種の放射線の混合照射時の測定性能、経時変化特性等についての試験を行った。この結果、蛍光ガラス線量計は、上記項目のすべてに対して実用上十分な特性を有することが確認された。本報は、この試験で得られた蛍光ガラス線量計の基本特性を纏めたものである。
T.E.Payne*; 柳瀬 信之
Radiological Aspects of the Rehabilitation of Contaminated Sites, p.79 - 85, 1998/00
環境中のさまざまな鉱物相と放射性核種の共存関係を、各鉱物相を選択的に溶解する抽出法を用いて研究した。アリゲータ河地域の岩石試料について逐次抽出を行った結果、吸着相や鉄鉱物相に多く存在するウランが弁別可能であり、各鉱物相でUとUの非平衡が生じていることが明らかとなった。この選択的抽出法はウラン鉱山の環境修復の研究などにも応用可能である。しかしながら、抽出法を用いた研究を行う場合には、それのみでは不十分でありX線回折法、安定元素の測定、同位体交換法などの併用が必要であることが分かった。
小嶋 拓治; 春山 保幸; 橘 宏行; 田中 隆一; 岡本 次郎; 原 秀元*; 山本 康彦*
Applied Radiation and Isotopes, 44(1-2), p.361 - 365, 1993/00
被引用回数:5 パーセンタイル:50.57(Chemistry, Inorganic & Nuclear)アラニン線量計は信頼できる線量測定法としてよく知られているが、読取りに用いるESR装置の取扱いが複雑で高価な大型装置であるために利用が拡大されなかった。著者らは、すでに均一かつ均質な線量計素子の製造法を開発しており、このためESR装置の機能を単純化し小型化が可能となった。本ESR装置はデータ処理系を含めても60cm角の卓上に乗る程小型軽量化されているが、回路等の工夫により測定感度を損なわないよう設計・開発された。この装置を用いて、測定再現性、感度、安定性等について、アラニン線量計リーダとしての評価を行った。この結果、同一試料の読取り再現性は、試料入替を行っても2%であり、感度も放射線工業利用の線量範囲/kGy-100kGyをカバーでき、リーダとしての必要条件を満たしていた。本報告では、装置の概要・特長及びアラニン線量計リーダとして特に再現性と感度を中心とした評価結果について述べる。
森内 茂
保健物理, 17, p.451 - 459, 1982/00
DBM(Discrimination Bias Modulation:波高弁別器バイアス変調)法はスペクトル-線量変換演算を回路的に自動化したエネルギー荷重技術の一つの方法で、放射線パルス信号をある波形の関数波で変調されている比較回路(波?弁別器)に通すことによってエネルギー荷重を行なう方式である。1日回路では、関数波形の発生精度が良くなかったために5%以下に精度を高めることが困難であったが、波形の記憶、発生にPROM(Programmable Read Only Memory)を使用することでその誤差を従来の1/10とし、100keVから3MeVの範囲で0.5%以下の高いエネルギー荷重精度が得られた。これに加えて再現性、安定性が大幅に改善され、また関数波形の調整及び試験が非常に容易になった。